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写真は記事のイメージで本文とは直接関係ありません。Credit to Dschwen, CC BY-SA 4.0
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優しい遺伝子を持つ「ウィリアムズ症候群」。その新たな研究結果に注目

2016/08/16

突然ですが、あなたは社会性(社交性)がないことで悩んだこと、ありますか?

今回は、極端に優しく高い社交性を持っているとされる、ある疾患に関する研究結果をご紹介いたします。

多くの人が嫌がる虫を可愛がる

ウィリアムズ症候群は、全世界の場合、10,000人に1人、アメリカ国内では、20,000人に1人の割合で現れるまれな遺伝子の疾患と言われています。
このウィリアムズ症候群は、発育の遅れや神経の発達障害、心臓疾患や特徴のある顔つきなどが現れます。中でも一番の特徴は高い社交性と究極の優しさです。

他の知能低下が現れる疾患に比べて、言語に関しては発達することが知られており、知らない人にも話をかける特徴があります。
その他にも、音楽が好き、多くの人が嫌がる虫を可愛がるなど、優しく社交性が高い性格がウィリアムズ症候群の特徴です。

何が問題なのか?

例えば、ある実験で、ウィリアムズ症候群の子供と一般の子供がいる部屋に、野球帽子をかぶり、濃い目のサングラスをかけた見知らぬ男性を入れてみたら、一般な子供たちは全く彼に近寄りませんでした。しかし、ほとんどのウィリアムズ症候群の子供たちは、彼に話しかけおもちゃで遊ぼうと誘いだしました。

人懐っこい点は周りの人からは好かれる傾向にある事があります。しかし、この様な無差別な社交性や優しさは実生活では問題になる可能性が高いと言われています。
さらに、ウィリアムズ症候群は、心臓疾患など他の疾患も共に持っている患者が多いので、定期観察を受けるなど常に気を付ける必要があります。

何が原因なのか?

ウィリアムズ症候群の原因は7番染色体の25個の遺伝子の欠失。これは精子や卵細胞の生成中にランダムに起こります。

アメリカのある研究で、子供の乳歯を使い細胞を採取、iPSCと呼ばれる技術を使い歯の細胞をニューロンになる細胞に変更、一般の子供とウィリアムズ症候群の子供を比較してみました。
一つの違いは、ニューロンとなるはずの細胞が成長しない事でした。この事実は、ウィリアムズ症候群患者の脳の皮質の面積が一般の人に比べ少ないことと関係しています。

もう一つの違いは、あるニューロンが普段より多い数の(ニューロンの間をつなげる)枝を持っていたことです。

研究者は他のニューロンとのコネクションが多いということは、ウィリアムズ症候群の優しい、社交性が高いことに繋がる可能性があると説明しています。
また、細胞の死やニューロンの枝をコントロールするFZD9という遺伝子がウィリアムズ症候群の患者から共通的に見られることが分かりました。


まとめ

社交性や優しさに欠けた人がトラブルを引き起こす問題も最近はニュースなどで多く見かけるようになっています。その点では我々は勉強させられる事もありそうです。 ただし、様々な障害を持ち合わせている事も事実です。彼らが苦しみや辛さを感じているならば、遺伝子が少しでも力になれる日が来る事を期待したいと思います。

参考文献

http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature19067.html

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