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間違った遺伝子は「ゲノム編集」で削除!アメリカの研究チームが難病の治療に初成功

2016/01/08

最近話題のゲノム編集技術である「CRISPR-Cas9」を使用して遺伝子疾患である筋ジストロフィーを治療することに成功しました。

ゲノム編集技術とは

「CRISPR-Cas9」とは第三世代のゲノム編集技術です。 従来の遺伝子組み換え技術では、細胞内に導入した遺伝子が、必ず目的の箇所に組み込まれるとは限りません。数千回から数万回試した結果、ようやく意図した組み込みができるというものでした。一方、「CRISPR-Cas9」は、ガイドRNA(遺伝子配列内の目的の箇所を見つけ出す仕組み)を利用することによって、特定の箇所を切断したり繋ぎ合わせたりする確率を飛躍的に高くすることが可能です。 米国ではゲノム編集を経て、肉付きが通常の二倍になった牛が飼育されています。この技術を応用することにより医学的に価値のない特質(外見や知能・運動能力など)を司る遺伝子を置き換えることもできてしまいます。まさに、親の望む特性をもったデザイナーベビーが技術的に可能になるのです。

研究の成果 

今回の研究と既存の研究との違いは細胞実験や胚芽状態の動物ではなく完全な成長を遂げた成体に発症した疾患を治療したことです。アメリカ、テキサスのサウスウェスタン大学医学部の研究チームは、急性呼吸器疾患を起こすウイルスをこの「CRISPR-Cas9」に載せて筋ジストロフィーを患っているマウスの足に注射した結果、筋ジストロフィーを発症させる異常遺伝子を切りおとして正常な遺伝子を繋げることを確認しました。筋ジストロフィーはX染色体に存在する遺伝子が欠陥により発症する疾患で、心臓や肺機能に関わっている筋肉も弱くなり患者のほとんどが25歳以前に死亡する疾患です。

この研究はマウスのみの実験ですが、遺伝子治療の可能性を示しています。 まだ、ゲノム編集技術は賛否両論ですが、現代医術でも治せない難病の治療に期待は膨らむばかりです。

参考文献
http://www.sciencemag.org/content/early/2015/12/29/science.aad5143.abstract?sid=21a0ff45-d448-494f-89e6-f3e798edf383

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筋ジストロフィー ゲノム編集 RNA CRISPR-Cas9

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