Cover enfants inuits 1925 1
写真は記事のイメージで本文とは直接関係ありません。
CLIP

脂肪がつきにくい体質と身長とのトレード?イヌイット族の遺伝子の秘密

2015/10/07

環境に順応する人間の能力は私たちが考える以上に優れています。人間は長い時間をかけて、生活環境に応じて遺伝子さえも変異させながら適応していくことで進化を続けてきました。今日はそのうちの1つの例をご紹介します。

脂肪中心の食習慣

究極の土地に安着して生きているイヌイット族。人種的には日本人の先祖でもあるモンゴロイドとして属されます。イヌイット族は主にカナダの北部やアメリカのアラスカ州、デンマーク領のグリーンランドなど極端に寒い地域に住んでいます。そのため、野菜や果物があまり収穫しにくく近くの海でとれる魚やクジラ、アザラシなど脂肪が多く含まれる食料が主になっています。イヌイット族に見られる高脂肪な食習慣は一般の人であれば心臓疾患やメタボリックシンドロームの原因になりますが、イヌイット族は遺伝子レベルからみると、環境に順応していたようです。

イヌイット族の遺伝子革命?

グリーンランドに住むイヌイット族を対象にした研究によると、FADS1、FADS2とFADS3の酵素をコードする遺伝子に変異があることが分かりました。他のヨーロッパや東アジア人とゲノム解析を比較した結果、イヌイット族の遺伝子は大量の脂肪を摂取しても少ない量の脂肪酸を作ることが分かったのです。

しかし、背が小さくなった理由でもある?!

あいにく、環境に順応したイヌイット族の進化は彼らの平均身長を2センチぐらい低くする結果にもなったようです。その理由は、脂肪酸が成長ホルモンの調整もしているからだとか。

イヌイット族の遺伝子は、太りにくい体質になった代わりに身長とトレードしたのでしょうか。環境より人間が、もしくはこの世の生命がどこまで順応できるか、進化の限界はどこなのか興味深いですね。

参考文献
http://phys.org/news/2015-09-high-fat-diet-inuits-healthier-shorter.html
http://www.sciencemag.org/content/349/6254/1343

Ad genesis

読めば読むほどポイントが貯まる!

Bonus daily

10pt

Bonus login

pt /日目
OK