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歴史的偉人が苦しめられたあの病気。遺伝子との関連性は?

2015/04/14

かつては、「国民病」「亡国病」と呼ばれて恐れられた結核。ワクチンや医療の進歩で、感染しても薬で治療が出来るようになりましたが、今でも毎年2万人以上の患者が発生しています。ヒトからヒトへ空気を介して感染していきますが、最初の由来は動物からだと言われており、紀元前数千年前のミイラからも結核の痕跡が発見されています。

クラシック音楽やオペラにも登場する病気

古代ギリシアでも、結核は知られていたようです。医学の父、ヒポクラテスも肺結核と推測される疾患を記していますし、アリストテレスは、結核が空気感染することを主張していたようです。さらに18世紀から19世紀のヨーロッパでは結核が大流行し、それは欧州の文化でも現れています。今でも愛されている音楽家ショパンや、ノルウェーの画家のムンクも結核で死亡しています。ムンクは母も姉も結核で失い、彼の「痛める子」の作品からは結核の恐ろしさが感じられます。パリを舞台にした有名なプッチーニのオペラ「ラ・ボエム」のミミやヴェルディの「ラ・トラヴィアータ」(椿姫)のヴァレリも最後には結核で死亡します。もちろんフィクションですが、当時のパリの状況をよく反映しています。このように歴史を見ると、結核がとても身近な恐ろしい病気であったことが分かります。 果たしてこの結核にも遺伝的な要因があるのでしょうか?

遺伝子検査の項目にも入っている?

結核の症状は、肺が最も一般的ですが、中枢神経やリンパ組織、骨、関節など全身で発症します。結核菌を初めて発見したロベルト・コッホの故郷、ドイツで、遺伝子と結核に関した研究が行われました。ベルンハルト・ノホト熱帯医学研究所では、ガーナとガンビア人から結核に関連する2つの遺伝子を発見しました。その一つはRCN1 - WT1と呼ばれる遺伝子で、この遺伝子型によって、結核の発症リスクが変わることが明らかとなりました。もう一つはPARD3Bという遺伝子で、メカニズムはまだ分かっていないようですが、遺伝子型によって結核の発症リスクが高くなることが分かっています。 さらに、最近の論文ではハンガリー、ブダペストの地下聖堂から発見されたミイラから、結核菌株はローマ時代に派生したものであることが判明しました。 多くの命を奪ってきた結核菌。今後の研究にも注目していきたいですね。

参考文献
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22306650
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20694014

提供元: Geno(ジーノ)|遺伝子の?を!に変える

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結核 RCN1-WT1遺伝子 PAED3B遺伝子

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