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白い肌は、子孫繁栄のために必然的に必要だった?

2015/04/06

現在では、アメリカやシンガポールのように民族国家が多くなりましたが、昔は肌の色を見れば、地球上のどこに住んでいるのかをある程度推測することが出来ました。なぜなら、緯度により紫外線の強さが異なるからです。低い緯度(東南アジアやアフリカ)の民族は、肌の色が濃く、高い緯度(ヨーロッパ、ロシア)の民族は、白い肌を持っていたからです。

日本では、「美肌=きれいで白い肌」という認識が広まりつつありますが、歴史的にみると、白い肌というのは、人類の生存と反映の為に遺伝子が変異したと考えられるようです。

人類の歴史と一緒に肌色も変化した?

バスク州大学の研究チームは、なぜ白い肌が生まれたのかについて研究を行いました。アフリカで誕生した最初のヒト科の先祖は、他の哺乳類と同様に体中が毛に覆われ、肌は隠れていました。直立歩行を始めるにつれて、毛はどんどん薄くなり、露出された肌が黒くなっていったと推測できます。アフリカで誕生したヒトは、およそ10万年前にアジアやヨーロッパに移動を始めました。そこはアフリカ大陸より紫外線が弱いために、物理的に焼けないという側面もありますが、もう1つの有力な仮説としては、自然選択的に肌が白くなる遺伝子変異が起こったのではないかということです。実際、40万年前にアフリカを出てヨーロッパ各地に住み着いたネアンデルタール人の骨から抽出したDNAを解析したところ、GPCR遺伝子に変異が見つかったようです。この遺伝子に変異がある場合は、肌の色が薄くなり赤毛になることが知られています。

白い肌の悩み

白い肌は限られた紫外線量で、効率的にビタミンD合成ができるという側面を持つようですが、「皮膚ガンになりやすい」という致命的な弱点があります。なぜ、自然選択的に白くなった肌色が、逆に生存を脅すガンには弱いのでしょうか?ロペーズさんはビタミンDの役割に着目しました。ビタミンDは、紫外線によってヒトの皮膚で生成されます。この生成されたビタミンDは、骨格の形成や乳幼児の発達に必要とされています。それに対し皮膚がんは、ほとんどの場合が(生殖が終ったと考えられる)成人に発生します。つまり、進化の観点から考えると、生殖が終った成人は、(子孫を残したので)必要のない存在になったのではないかと考えられるようです。 利害得失というのは、自然の摂理が一番証明してくれているかもしれませんね。


参考文献
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Simultaneous+purifying+selection+on+the+ancestral+MC1R+allele+and+positive+selection+on+the+melanoma-risk+allele+V60L+in+South+Europeans

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=The+Interplay+between+Natural+Selection+and+Susceptibility+to+Melanoma+on+Allele+374F+of+SLC45A2+Gene+in+a+South+European+Population

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Discovery+of+Copy+Number+Variants+by+Multiplex+Amplifiable+Probe+Hybridization+(MAPH)+in+candidate+pigmentation+genes

提供元: Geno(ジーノ)|遺伝子の?を!に変える

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